PMS(月経前症候群)の基礎知識/症状別?

月経前症候群(PMS)の肩こり、腰痛の症状の原因と対策は?

月経前症候群、別名PMSとは、生理前の1週間から2週間あたりに身体や心に現れる不調の事を言います。


PMSの症状は、人それぞれ感じる症状の数や重症度、さらにはその月によってもPMSの感じ方は一定ではないため、女性にとっては大きな悩みや生活の障害となってしまうなど、問題となっています。


PMSの代表的な症状には、頭痛や吐き気、便秘、肩こり、腹痛、腰痛、イライラ、倦怠感などがあり、どれもPMS特有の症状というよりは、自分のライフスタイルや体質的な問題からも起こりやすい症状ばかりなので、原因がPMSからくる症状かどうかも、しっかりと見極めが必要になります。

それでは、このページでは肩こりの症状についてお話していきたいと思います。


PMSが原因で起きる肩こり?見分け方?


最初に少しお話した通り、肩こりはPMSが原因で起きるものだけではなく、生活習慣や体質など他の原因によっても起きるものです。

それでは、どうやってPMSによる肩こりなのかどうかを見極めるのかというと、それは"いつ肩こりを感じるか"です。



PMSは月経前症候群と言われるものですから、もちろんPMSの症状が出るのも生理前ということになります。

そのため、肩こりを感じるのがいつも生理前に周期的にあるのであれば、あなたの肩こりはPMSが原因の肩こりと言えます。


また、日常的に肩こりを感じている人の場合は、日頃から仕事柄肩こりは慢性的にあるものの、"生理の前にはその肩こりが悪化する"というケースも、PMSが原因で肩こりが悪化しているということです。


そもそも、なぜPMSが原因で肩こりが起きるのか?


PMSと肩こりって、あまり関係がなさそうなイメージもありますが、なぜPMSが原因で肩こりを感じたり肩こりが悪化したりするのかというと、それは生理前に分泌量がピークを迎える、"黄体ホルモン"の影響です。


排卵後に分泌量がピークを迎えるこの黄体ホルモンは、むくみや血行不良を促進させてしまう働きがあるため、肩周辺の血流も悪くなり、それが肩こりやヒドい場合頭痛にまで発展してしまいます。


PMS以外にも、肩こりの原因は考えられる


PMSが原因で起きている肩こりの人も、もともと肩こりはあるもののPMSが原因で悪化している人も、PMS以外に肩こりの原因として考えられるものは何でしょうか。



例えば、先ほど黄体ホルモンの影響で血流不良が起こり、肩こりを引き起こしていると書きましたが、それはパソコンでのデスクワークや、運動不足などによっても、肩周辺の血行が滞って肩こりは起きやすくなります。

日常的に肩こりを感じている人は、日々の仕事内容(職業)や仕事の忙しさ、猫背など姿勢の悪さ、運動量なども、肩こりを慢性化させている可能性があります。


日頃からあまり体を動かしていない人は、適度に運動している人よりも肩こりになりやすく、肩こりが原因で頭痛まで併発している人も、実はとっても多いんです。



私もそうなんですが、職業柄パソコンでのデスクワークを行っている人は、一般的な事務職の方よりも肩こりになりやすいそうです。

パソコンの画面を見続けていることで、疲れ目やドライアイになりやすく、これらの目のトラブルは、肩こりだけではなく頭痛や首こりを引き起こす要因として知られています。






これもPMS?生理前、生理中のツラい腰痛


生理前や生理中に、腰が重いと感じたり腰痛になることってありますよね。
私も、生理前になると腰回りに何かおもりのようなものが乗っかっているように思えるほど、腰のだるさや痛みがとってもツラいです。


こういう時って、立ちっぱなしでも座りっぱなりの仕事でも辛いし、もうどんな姿勢をしてても痛みは変わらないことが多いので、もうただただ生理が終わるのを待つばかりですよね・・・。(^_^;)

そんなツラい腰痛ですが、PMSによる腰痛の原因についてお話していきます。



●PMSの腰痛の原因(1)プロスタグランジンの影響
プロスタグランジンとは、生理前から生理中前半に分泌されるホルモンで、子宮の収縮を促し、経血を体外へ押し出す働きがあります。

このプロスタグランジンの分泌量が多すぎると、過剰に子宮が収縮されてしまい、子宮周辺の筋肉が引っ張られ、さらには子宮の血管が締め付けられて血行不良になります。


血行不良になると、多くの血液が子宮周辺に溜まってしまい、これが腰全体のだるさや重さ、腰痛を引き起こします。
これはまさに、腰痛の負のサイクルと言えますね・・・。


●PMSの腰痛の原因(2)リラキシンの影響
リラキシンとは、生理前に卵巣や子宮から分泌される女性ホルモンで、妊娠・出産のために骨盤の靭帯を緩めて、産道を作ろうと骨盤自体を広げようとする働きがあります。

靭帯が緩められることで骨盤の安定性が低下して、骨盤周りの筋肉が緊張状態になり、同時に関節などにも骨盤を支えようとする力がかかって、これが腰痛となって現れます。


PMSによる腰痛を悪化させてしまう原因は、他にもあります。


生理前や生理中には、プロゲステロンやリラキシンの影響で腰痛が起きますが、この腰痛を悪化させてしまう原因は、他にもあります。

例えば、肩こりを悪化させる原因とかぶっている項目が多いですが、日頃からもともと姿勢が悪かったり、腰まわりの筋肉が衰えていると、リラキシンの影響を受ける時期に骨盤がゆがんだままとなってしまい、骨盤のゆがみは血行を悪くしやすく、骨盤周辺への負担も増します。


さらに、PMSの腰痛はストレスなどにより自律神経に不調が出ることで、さらに悪化するとも言われています。



自律神経が乱れると血行の低下が起き、さまざまな臓器や筋肉へ栄養が行き届かず、働きが鈍くなったり腰などにも痛みに繋がります。

このため、PMSよりも精神的な症状が強く自律神経の不調も強いと言われている「PMDD」の患者さんの方が、腰痛の辛さがヒドいそうです。

PMDDについては、詳しくはこちらのページ心の症状がヒドイ...「PMDD(月経前不快気分障害)」とは?PMSとの違いと対処法へ。


PMSによる、肩こりや腰痛の対処法


PMSによる辛い肩こりと腰痛の対処法を紹介しますね☆

★対処法(1)姿勢を正す
人間はストレスを感じると体が緊張状態となり、それが血流の流れを悪くし結果的に筋肉疲労を招いてしまいますから、ストレスを溜めないようにすることにプラスして、血流をよくする努力も必要になってきます。

人間の頭は体のパーツの中でも一番重いため、その頭を支えている首や肩の筋肉は、常にとっても負担がかかっている場所でもあります。



少し姿勢が悪いだけでも、肩周辺には相当な負担がかかっていることになりますから、無意識に猫背になっていたり、胸や腰が突き出していたり、日頃から悪い姿勢になってしまっている人は、肩や骨盤へもかなり負担がかかってしまい、肩こり・腰痛を悪化させている可能性が高いです。

座るときに足を組んでいたり、立っている時に片足にだけ重心をかけていたり、バッグを持つのがいつも決まってどちらかの肩であったりするのも、絶対にだめです。

意識的に姿勢を正して仕事をするというだけでも、ちょっとした肩こり・腰痛対策に繋がりますよ。


★対処法(2)ストレスを溜めない
肩こりや腰痛は、PMSが原因で引き起こされているものでも、職業など生活習慣が悪化させているものだとしても、基本的にはストレスや疲れを溜めないようにして、リラックスできる時間を作ることが大切です。

ストレスを溜めないということは、他のPMSの症状の予防としてもかなり効果的ですし、自律神経を乱さないようにするためには、第一条件とも言えます。

自分でリラックスしたり心を落ち着かせる方法を見つけ、少しでも自分のための時間を作っていけるといいですね。



★対処法(3)温める
腰周辺やお腹にカイロを貼ったり、腹巻き(ウエストウォーマー/ボディウォーマー)をつけたりして、なるべく温めるようにすると、冷え防止になり血行が促進されて痛みが和らぐと言われています。

最近では、かわいいカラーや柄物の腹巻きがたくさん売られていますので、カイロを貼るには少し暑い時期でも、オシャレに温めグッズを活用することができますね。

普段、エアコンの効いた場所で仕事をしているなら、ひざ掛けやブランケットなどでお腹まわりが冷えるのを防止してくださいね。


血流の改善は、他にはお風呂をシャワーだけで済まさないで、毎日15分以上入浴するようにするだけでも、筋肉も温めてほぐされますし、体の芯から温めることができます。

入浴の際には、好きな香りのアロマを数滴入れたり、入浴剤やバスソルトにこだわってみるのも、バスタイムが癒やしの時間になるのでいいですよ(*´ω`*)

私はもともと湯船に浸かるのがそんなに好きなタイプではなかったので、LUSH(ラッシュ)やTHE BODY SHOP(ザ・ボディショップ)などでお気に入りのバスボムや入浴剤を入れて楽しんでいます。



肩こりの原因の項目でもお話しましたが、肩こりや首こり、頭痛などは目の疲れやドライアイが悪化させている可能性もあります。

お風呂で入浴している時に、熱湯で温めたタオルを絞って目の上に乗せておくだけでも、ホットアイマスク代わりになり、オススメです。


飲みものにも気をつけて、お腹や体を冷やすような冷たい飲み物はなるべく避けて、温かい飲み物を摂るようにするのもGOODです。
温かい飲み物には、体を温める効果がある「生姜」をプラスするのも、おすすめですよ☆


★対処法(4)適度な運動
日頃から運動不足だと感じる人は、それに伴い肩こりや腰痛も一緒に感じている人も多く、日常的にストレッチや適度な運動をする習慣をつけておくと、筋肉の緊張ほぐして血流の改善にはとても効果的です。

本格的なスポーツではなくても、1日10分ほど背筋をピンと伸ばしてウォーキングするだけでもOKですので、簡単に始められますよ。


私もつい最近までヨガのレッスンを習っていましたが、例えばヨガなどはデスクワークの最中にでもちょっとした休憩で楽にポーズがとれるものもありますし、精神を落ち着かせたりリラックスできる効果もあるので、肩こりはもちろんのことPMSの他の症状の対策としてもとても効果的だと思います。

ヨガについては、こちらのページ薬を使わないでPMSを改善する方法は(前編)?サプリ・漢方・運動!ヨガのPMSへの効果と簡単ポーズで紹介していますので、参考にしてくださいね。



PMSに対する症状の予防や対策などが、同時に肩こりと腰痛の予防と対策にもなることが多いので、どちらの原因から来ている痛みにせよ、一石二鳥で対策することができます。


腰痛があまりにもヒドい人は、別の病気の可能性も!


もしも、日常生活にあまりにも支障をきたすほどの痛みの腰痛の場合は、「子宮内膜症」や「子宮腺筋症」などの病気の可能性もあります。

ただの生理痛からくる腰痛だとばかり思っていたら、実は他の病気だったということも、なきにしもあらずです。


上で紹介した改善方法を続けても一向に良くならず、寝込むほどの腰痛なのであれば、一度病院を受診してみてくださいね。



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