PMS(月経前症候群)の基礎知識/症状別?

PMSが原因で生理前に眠い(月経関連過眠症)、逆に不眠も?今すぐ出来る解消法

生理の前にどうしようもなく眠くて仕方がない...、反対に不眠症気味になったり・・・。


生理前にこんな症状に悩まされているなら、それは月経前症候群である可能性が高いです。



私も、もう生理前の尋常じゃないほどの眠気は、仕事や日常生活にも影響を及ぼすほどで、あまりにも眠気が強いときには、休みの日はご飯とお風呂の時間以外は、ほとんどベッドやソファーで眠り続けてしまうほどです。

男の人からしたら「だらしがない」とか、「いつまでもゴロゴロしてる」なんて思われてしまいがちなんですが、この太刀打ち出来ないほどの眠気の威力は、ほんとPMSで悩んでる女の人にしかわかりませんよね。

わかってくれない男性陣に、このどうしようもない眠気を一度味あわせてやりたいところですが...(;・∀・)


このページでは、これらPMSの症状の原因と対策についてお話していきます。


どうして生理前は、異常なほど眠いの?


いつもと変わらないくらいしっかり寝ているのに、昼間に学校や仕事中、眠くて眠くて仕方がない...やらなきゃいけないことはたくさんあるのに、眠たすぎて頭が回らない(´;ω;`)

社会人としては仕事中の眠気は最大の敵で、仕事ははかどらないし、このPMSの眠気を表現するなら、誰かに操られているかのような逆らいようがない眠たさなんですよね・・・。



しかし生理の前になると、こんなにも異常なほど眠いのはどうしてなのでしょうか?


<PMSによる眠気のメカニズム>
生理前の強い眠気の原因は他のPMSの症状と同じく、黄体ホルモンのプロゲステロンの影響です。


このプロゲステロンは、PMSの症状の発症時期でもある黄体期に分泌量が増えるものの、プロゲエステロンが直接眠気を誘発しているわけではなく、プロゲステロンの体温を上昇させる働きにより、結果的には逆に不眠を引き起こしているんです。


どういうことかというと、人間の眠りのメカニズムはそもそも、体温との関係が深いと言われています。

簡単にいうと、人は体温が下がると眠くなり、体温が上がるときに目が覚めるシステムになっているため、体温の低い・高いの差のメリハリによって、私たちは睡眠状態と覚醒状態との区別がつけられているということです。



しかし、この黄体期のプロゲステロンの体温を上昇させる働きによって、黄体期の1日の中での体温の高低のメリハリによる差が少なくなり、睡眠と覚醒と区別が曖昧な状態が続いているというわけです。


これが、昼間に体は起きているにも関わらず眠気が取れず、夜には寝ているのに体は起きているように眠りが浅いといった、睡眠の質が低下してしまうことで、不眠による疲れが昼間の眠気に繋がっていると言えます。

昼間はとにかく耐えられないほどの強い眠気があるのに、夜になると全然眠れない...といったような、"過眠と不眠の両方"に悩む人も多いのは、こういったことが関係しているんですね。


生理前になると眠いのではなく、不眠の症状だけが強く出るという女性もいます。

不眠症には、寝付きが悪い「入眠障害」、寝付いてもすぐに起きてしまう「中途覚醒」、朝早く目が覚める「早朝覚醒」、睡眠時間を確保しても寝た感じがしない「熟睡障害」などがあります。

PMSによる不眠では、「入眠障害」や「中途覚醒」で悩む人が多いそうです。


プロゲステロンの、ちょっと矛盾してるような「不眠効果と催眠効果」


先ほど、プロゲステロンは不眠を引き起こすと書きましたが、プロゲステロンはそれとは反対に、催眠効果もあるんです。

不眠に催眠?と聞くと、ちょっと矛盾しているような、一体どっちなの!と言いたくなるような感じですね。笑


実は、プロゲステロンが分解してできる「アロプロゲステロン」は、ガンマ・アミノ酪酸の働きを助けるのですが、病院の先生などが処方する睡眠薬も、このガンマ・アミノ酪酸の働きを助ける性質を持っています。


つまり、このアロプロゲステロンの催眠効果というのは、睡眠薬と同じ働きをしているということなんです。

アロプロゲステロンの催眠効果は、一般的に睡眠障害などの治療として使われているような薬とも同等レベルの強さだと言われており、睡眠薬レベルの眠気が起きているとというわけです。

睡眠薬のような眠気と同じって...そりゃこれだけ眠いわけですね(;´∀`)
確かに納得します...。



睡眠薬程度の強さの眠気なら、確かに日常生活や仕事に影響を及ぼすレベルです。
だって、例えば睡眠薬を飲んだあとに車の運転をする人っていないじゃないですか(^_^;)
むしろしちゃダメですし...。


なんだかこれだけしっかりと、私たち女性がPMSによる睡眠薬レベルの眠気と戦っているかが証明というか解明されると、次に旦那や彼氏など男性陣に眠気を否定されたら、これ見せて論破してやりたいところですね。笑


PMSによる強い眠気は、「月経関連過眠症」と呼ばれる


眠気の症状自体は、PMSではなくても生理前ならほとんどの人が感じることなんですが、PMSが原因の眠気の特徴としては、いつもよりも眠気が強いこと、そして眠気以外の他のPMS症状の強さと比例して、眠気も強く現れることです。


この、PMSの発症時期に起きるどうにもならないほどの眠気を、「月経関連過眠症(月経前過眠症)」と言います。

この月経関連過眠症(月経前過眠症)の典型的なパターンとしては、発症時期は生理予定日のだいたい1週間ほど前から眠気を強く感じるようになり、生理が始まると眠気は軽減されます。


「なんとかしたい!」PMSによる眠気の対処法は?


眠い眠いピークが過ぎ去るまで、眠気に従って寝ていられるならそれでもいいですが、仕事や家事、育児などでなかなかそんなわけにはいきませんよね(´・ω・`)

というわけで、PMSによる眠気の対処法を紹介します。


★対処法(1)体の睡眠サイクルを取り戻す


生理前に眠いのは、夜の睡眠の質が低下していることが原因でもあるとお話しましたね。

黄体期に低下しがちな睡眠の質を良くするためには、おやすみ前の体の状態を、睡眠モードにしてあげる必要があります。

例えば、寝る前ギリギリまでスマホやテレビの画面を見ている人は、脳が眠るスイッチが入りにくいため、NGです。

寝る時間の少し前から、明るいものはなるべく見ないようにし、照明も落としておくといいですよ。


眠りにつきやすくするには、お風呂をシャワーだけで済ませないで、寝る時間の2時間ほど前に湯船で入浴して温まると、体の寝る準備としてピッタリだそうです。


★対処法(2)朝起きたら、太陽の光を浴びる


太陽の光を浴びると、睡眠ホルモンであるメラトニンを活性化させます。
毎朝、起床したら15分ほど太陽の光を意識して浴びるようにするといいですよ。


私の場合はですが、朝ではなくても昼間の仕事中など、どうしても眠れないときに眠気がとてつもなくやばい時には、深呼吸しがてら屋外に出て、太陽の光を浴びています。

すると、体もポカポカしてきて室内に戻る頃には眠気が覚めているので、これは結構効果があると思いますよ(*´ω`*)


★対処法(3)眠いからって、コーヒーは飲まないこと
一般的に、眠気覚ましにカフェインを飲むのはよく知られていますが、実はカフェインなどの嗜好品は、刺激物であるため血行を悪くして、ホルモンバランスを悪化させる原因にもなり、生理前などは特に避けたほうがいいと言われています。


★対処法(4)眠気覚ましになるアロマやハーブティー


アロマオイルの中には、眠気を抑えることができるものもあり、中でも「ペパーミント」がおすすめです。

ペパーミントは眠気覚ましとして有名で、お肌にそのまま付けるのではなく、眠くなったときにだけハンカチやティッシュなどにつけて、かぐようにしましょう。


また、「レモングラス」などハーブティーにも眠気を抑える飲み物としてとてもいいです。
お仕事中のちょっと一息タイムに、コーヒーではなくこういった眠気をおさえてくれるハーブティーをチョイスしましょう。


いろいろと試してもどうしても良くならない場合は、病院へいってみましょう。

だいたい処方されるのが「経口避妊薬」で、月経周期を整えるだけではなく、排卵をさせないことで眠気の改善としても有効だそうです。


生理が始まっても眠気が強く、長引く場合は...


ほとんどの場合が、生理が始まると眠気は和らぐことが多いんですが、生理が始まっても眠気が軽減しないで、眠気の症状が2週間以上続くようであれば、その眠気はPMSからくるものではなく、「妊娠」や「睡眠障害」の可能性も考えられます。


「妊娠」による眠気の場合には、体温が高い「高温期」の状態が続いていることになり、これによっても眠気が長引いている可能性は十分に考えられますし、過眠症の症状は「睡眠障害」によるものとも考えられます。


これら2つとPMSの眠気との見分け方・区別の仕方は、今お話したように生理が始まってからも眠気がおさまらない場合、または眠気が2週間以上続いている場合です。

妊娠の可能性があるときには、妊娠検査薬や婦人科での早めの検査を。

そして睡眠障害の疑いがある場合は、総合病院などの「睡眠外来」や、専門的な病院である「睡眠クリニック」などに行ってみることをお勧めします。



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