ちょっと待って!もしかしてそれ、PMSではない可能性も!

心の症状がヒドイ...「PMDD(月経前不快気分障害)」とは?PMSとの違いと対処法

生理の3日から10日ほど前から頭痛や腰痛、便秘などのカラダの不調や、イライラやうつ、情緒不安定、無気力などのココロの不調を、PMS(月経前症候群)といいます。


PMSの症状には、これらの他にも腹痛や肩こり、めまい、貧血、便秘、ニキビ、無気力、集中力がなくなる、不眠など、その症状の種類は約200種類以上もあると言われています。

生理前にPMSの症状で悩んでいる女性は、全体8割以上いるとも言われていますが、症状の感じ方や症状の重さなどには個人差があります。

「PMS/生理前(月経前)症候群」とは?もしかしてPMS?代表的な症状のチェックシート



何らかのPMSの症状を感じているものの「確かにちょっと調子が悪いかも」くらい症状の軽い女性もいれば、仕事など日常生活に支障をきたすほどかなり深刻な悩みになっている方も少なくありません。


症状の重い・軽いはあるものの、多くの女性が悩まされているPMSですが、実はそのPMSの症状とよく似ていて、間違えやすい病気があることを知っていますか?


PMSでも、ココロの症状が強い場合は「PMDD(月経前不快気分障害)」かも?


実は、PMS(月経前症候群)の症状の中でも、特に精神的な症状が強い場合は「PMDD(月経前不快気分障害)」の可能性があります。

PMDDとは、premenstrual dysphoric disorderの略で、PMSと同じように月経周期に合わせて症状が発症・悪化するため、普段は穏やかに生活出来ていても、生理前になると攻撃的・暴力的になったり、あるいはひどいイライラ感や自殺願望や自傷行為をするなど、月経前だけに起こるうつ病のことです。


症状が出る時期がPMSと同じで生理前であるため、PMSのココロの不調とも間違えやすいんですが、精神的な症状が原因で会社に行けないほどであったり、家族や恋人などとの交友関係など、月経のある女性の約5%以上がPMDDだと言われています。

PMDDだからといって、PMSのようなカラダの不調が現れないのかというとそうでもなく、PMDDでも重度の抑うつ症状に加えて、頭痛や吐き気、過食、不眠、仮眠などの身体的不調の症状はあり、精神的不調と身体的不調のどちらもかなり重い症状となります。



PMDDの原因は、PMSのように女性ホルモンのプロゲステロンの影響や鉄欠乏性貧血や機能性低血糖症、セロトニンという脳内物質などの可能性がありますが、その原因はまだハッキリとは特定されていないのが現状です。


このような精神的な不調はうつ病とも似ているため、勘違いする女性も多いのですが、PMDDとうつ病との違い、またはうつ病との違いの判断の仕方は、症状を感じる時期です。

先ほども書きましたが、PMDDの場合は不調な症状が生理が始まってから数日もすると症状はなくなり、普段の穏やかな状態に戻るのですが、うつ病の場合は生理の周期とは全く関係なく、症状が現れます。


つまり、PMDDであるかどうか判断するためには、自分の精神的不調が現れる時期を把握することが最初の一歩となります。


↑上のグラフのように、PMSと同じ生理前の時期に現れるなら、PMDDの可能性が高い。
PMSの症状が出る時期(発症時期)と、ホルモンバランスとの関係。PMSの原因は何?なぜ個人差があるの?


また、PMDDであることを気付かないで精神科や心療内科を受診すると、うつ病とも似ているため、精神薬を出されて服用を始める女性もいるんですが、PMDDはうつ病とは違い精神疾患ではありませんので、精神薬を飲んでもPMDDの根本的の治療にはなりません


PMDDの治療としては、婦人科などで低容量ピルの処方をされたり、心療内科で精神薬を処方されるそうです。


まだまだあります!その他に考えられる可能性は?


●うつ病
うつ病の症状も、憂うつな気分や集中力の低下、無気力、事故否定感、イライラ、涙もろくなるなどPMDDやPMSなどの症状と似ていますが、先ほどお話したようにうつ病は生理周期などとは関係なく症状があらわれます

うつ病の場合、ストレスお積み重ねや大きな精神的ショック、環境の変化などで脳の機能障害が起きていると言われています。

うつ病を患うのは、特に20代後半から40代の働き盛りの世代が多く、自殺願望や絶望感が強くなることもあるので注意が必要です。



また、うつ病は気分障害の1つですが、この他に気分障害には「双極性障害」や「気分変調障害」などが、さらに不安障害には「適応障害」や「パニック障害」などがあります。


●更年期障害
更年期障害とは、頭痛や腰痛、不眠、抑うつ、イライラなどのPMSと同じ症状に加えて、顔や頭がほてったりのぼせたり、汗をかくなどの"ホットフラッシュ"と呼ばれるほてり、そして異常な手足の冷えなどが起きます。



更年期障害の原因としては、閉経の前後に女性ホルモンの分泌が急激に低下することです。


●慢性疲労症候群
慢性疲労症候群は、例えば仕事などが理由で強い疲労が続き、微熱や頭痛があらわれる病気です。


こちらも、月経周期とは関係なく長期間に渡って症状が続きますが、うつ病などとも似ているため、病院でもなかなかハッキリと判断がつけずらいと言われています。


●バセドウ病(甲状腺機能亢進症)
バセドウ病とは、甲状腺機能亢進症と呼ばれるもので、首の正面にあり新陳代謝を活発にする甲状腺ホルモンの機能が、過剰に働いてしまう病気です。

主な症状にはイライラ、疲れやすい、頭痛、汗をかきやすいなどPMSにも似た症状の他に、甲状腺が腫れたり、脈拍が増えるなどがあります。



バセドウ病は20代から30代の女性に多く、実は私も1年ほど前にバセドウ病を患い、現在も治療中です。

私の実体験によるバセドウ病の見分け方としては、まず精神的な不調だけではPMSなどとの区別がつきにくいため、身体的な症状の変化のほうがわかりやすいと思います。


甲状腺の腫れ具合は人により異なりますが、私の場合触って確認しなくても目で見ただけでひと目でわかるほどの腫れだったこと、そして自宅の2階へ階段を上がるだけでも息切れや動悸が激しかったです。


あとは、周りは寒がっているのに自分だけ汗をかくほど暑く感じたり、食欲旺盛(生理周期に関係なく)になったり、下痢、文字が書きづらくなる症状もありました。

文字が書きづらいっていうと不思議な感じがするかもしれませんが、これほんとです(;´∀`)

私はバセドウ病が発覚する少し前に、ちょうど自分の結婚式の準備でなにかと書類にサインする機会が多かったんですが、式場でも自分の名前がうまく書けなくて「最近、字書こうとすると指震えてなんか変なんだよね...」って話をしていたほどでした。


病院に行けば(ちなみに内科です)、血液検査などで甲状腺ホルモンの数値を調べて、すぐにわかりますよ。


●橋本病(甲状腺機能低下症)
橋本病は、バセドウ病と同じ甲状腺の病気ですが、バセドウ病とは反対に、甲状腺の機能が低下してしまう病気です。


橋本病の症状には、手足の冷え、むくみ、便秘、食欲不振、体重増加、月経異常、無気力などがあり、バセドウ病と同じように甲状腺が腫れたりもします。

こちらも、内科などで検査をして調べることが出来ます。



こうして見てみると、PMSの症状と似ている病気でも、その原因や治療法、対策などが全く異なります。

自分が感じている症状の原因をしっかりと知り、早めの対処を心がけましょう☆



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